映っていないもの、事を意識する。

昨日、山本晋也監督の講演会に行ってきた。その中で一番頭に残った言葉。
聞いたことを思い出しながら書いているので間違っているかもしれないが、こんな言葉だった。

日露戦争後の提灯行列の映像を見ながら、山本晋也監督のおばあちゃんが言う−
これ、みんな喜んでいるようにみえるだろ。
ばあちゃんはな、この映像に映っていない向こう側を実際に見ている。この映像に映っていない向こう側にはな、「息子を帰せ」って泣き叫んでいる母親達がいて、それを警官が棍棒でなぐっていたんだ。

他にもいい話があったのだが、僕はこの言葉が頭にこびりついているし、いろんな人の頭の中になくてはいけないって思った。
映像で見せられると、その映像に映っていることがすべてだと思いがちだけれど、あくまであるカメラで映した映像を編集して流している。映像を配信している人達が、流したいと思う映像だけが配信されているわけで、当然ながら、映して無いもの、流したくない物は見れないわけだ。映像で配信されているものでもほんの一部。映っていないものがいっぱい有ることを意識しておくこと。これが、メディアリテラシーの第一歩。


今日も素敵な出会いがありますように。