人のアドバイスは聞き入れないし、人にアドバイスはしないようにしよう。

種ともこ：いやー。私２０年続けられるだろうとは思っていなかったので。。。３、４年したら消えるだろって感じでやっていたので。
よく言われるんですけど、「種ちゃんはいったい音楽をどんなふうにやっていきたいのか、ビジョンを聞きたい」とか言われて、いや、私は「ビジョンは無い」ってずっと言っていたんですね。それを言うとビジョンが無いって事はアーティストとして失格だ。必ず言われて。
中村貴子：８０年代の香りしますね。
種ともこ：いやー今でもいわれるんですけど、アーティストとしてはダメだよって２０年間ずっと言われづ付けてきたんですよね。この前も、つい２ヶ月ぐらい前にもいわれたんですけど。。そういわれながら２０年間続けてきたんでいいと思うんですよね。

中村貴子：いいんですよ。それ考えることじゃなくて、それで作品が出来なければ困るんですけど、作品が出来ているんだし、やりたいのがこれなのよって、音楽に全部はいっているんでしょ。

種ともこ：そうですね。私思うんだけど、人の言うことを聞かない方がいいんじゃないかって思います。あの、えっと、何が伝わるか、何が伝わらないかほんとにすごいこんなこと小さい事で、誰が聞いてもいいメロディとか、誰が聞いてもいいなって思う歌詞っていうのは、実は無いんですよ。よくいわれるんですけど、この歌詞どう思いますかとか、このメロディどうですか？それは、私にはわからないって。それあなたはいいと思う？って。聞くんだけど。僕もわかんないんですけどね。っていわれるとそれダメなんじゃないかな？っていうふうに思うんだけれど、自分がいいと思っていれば、ぜったいいい曲だから、あまり人の言うことを聴かないほうがいいんじゃないかなと思ったりする。

中村貴子：それ、すごいいいアドバイスかも。自分がバンドやっているときを思い起してみても、船頭さんがいっぱいいてね、その人達はみんな悪意ではなく、熱意を持って。。。

種ともこ：それが、一番まずいんですよ。悪意でこいつをおとしめてやろうって思われて助言をもらうんだったら、まだ抵抗のしようがあるんだけれど、みんな、よかれとおもってやっているから船が沈むんですよ。

中村貴子：そしたら、正反対の意見をいる人もいるし、ころころ意見が変わる人もいる。それに自分が乗っていくと、なんかわけわなんなくなっちゃんたんですよ。やっぱ聞かないことがいいんですよね。

種ともこ：そうですね。私昔、アマチュアの人のデモテープを聴いてそれに批評を書くと言う仕事をしたことがあったんですけど、やっぱね。例えば、次の彼女の誕生日のプレゼントにしたいと思って作りましたって曲はいいんですよ。なぜなら、そのひとには、リスナーの顔が見えているから。じゃなくて、とにかく売れたいですとかってな感じで持ってくる人は、ぜんぜんリスナーの顔が見えていないから、いったい、誰に、何を、どういうふうに言いたいのかが、すごくわかんないし、だから、この人がいて、自分がいて、自分が何かを言いたいって思って作った曲であれば、絶対良い曲であることは、間違いないので、それから先に発生してくることってほとんど関係ないことなので、あまり人の意見を聞かず自分がやりたいと思ったことをやればいいんじゃなかなって思うんですよね。

http://www.mf247.jp/mfstation/mfst00000000020.html　種ともこさんのインタビューより

このインタビューいい。今、ビジョン、ビジョンて言うけれど、それも大事だけれど、今やりたいこと、できることをめいっぱいやることの大事さ、それをやり続けることのすごさが出ているって思う。うん。
思うのだけれど、人のアドバイスは、聞き流せばいいし、人にアドバイスを求めてもも意味はないのだなって思う。ほんとうにやりたいことって人それぞれあるし、その人が自分の心の声と対話しながら決めていくことだと思う。起きた現象については素直に受け入れなくてはだめだけど、それをどう感じるか、どう対処するかは、自分で決める。答えは自分の中にあるのだから。人は、それぞれが感じたことを言うだけであり、僕の生きたかの責任は僕にある以上、自分で決めていく。人にアドバイスはしない。